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授業アンケート

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Web授業アンケートの方法

-50~50までの101段階反応抽出・事実上の連続量アナログ尺度
設問ごとに各自の履修授業全体を相対比較
授業アンケート

連続量アナログ・自由評定尺度での回答抽出により
① 微妙に差異化された反応の相違が読み取れる
② 回答者に特有な反応傾性による差異を標準化できる
授業アンケート

 お茶の水女子大学の学士課程と大学院博士前期課程での授業アンケートは、2014年度以前約15年の実施結果をベースに、設問間での回答傾向の類似性を検討し、似た傾向の設問を集約することで授業アンケートとして核となるであろう設問を用いて実施しています。
 アンケートの実査にはスマート・ウェブ・サーベイ*により、授業に対して非侵襲的に(すなわち、授業時間に実施することなく)実施しています。これにより教職員の関与なしに毎回のアンケートが完了しています。
学生もアンケート実施に授業時間が割かれることなく、また教員の視線を感じることもなく、履修人数の多少にかかわらず履修した授業を相互に比較しながら回答していくことができます。
 授業アンケートは教育の内部質保証の基盤となる重要な情報であり、授業履修の一環としてあるという位置づけの下で実施され、毎回9割以上の回収率を得ています。
 結果は科目分類別、履修者人数別、開講学期別等、一定の集合ごとの集計と統計的な比較分析が施され、ウェブ上のダッシュボードで公開、学生にフィードバックされています。
 教員には授業の振り返り、改善を目的に、担当授業ごとのより詳しい集計、分析結果をデータベース化し、ウェブを介して下記のようなインフォグラフィックにより個別に閲覧しています。



個々の教員向けの授業アンケート結果の閲覧はwebでおこなっています。授業を実施した教員が担当授業についてのみ閲覧できます。
 このwebリンク、または下のボタンから入ってください。

本学教員のみ 

授業アンケート結果のフィードバックの仕組み

教員向けの授業アンケート結果の閲覧はwebでおこなっています。


 授業アンケートの結果はwebを介して随時、結果を確認することができます。つぎのような表やインフォグラフで結果を読めるようになっています。

(1)回答結果スケール値の平均一覧

 授業アンケートはスマート・ウェブ・サーベイにより主たる設問はリニアルーブリック法により-50~50の101段階スケールで回答を得ています。その反応値をそのままもちいた有効回収の平均値と最大値、最小値、および比較のために全授業についての回答平均値を示した一覧表です。
 ちなみにこの表で表示している授業への回答は個別の事例であるため表示をぼかしてありますが、全授業の平均値は2015年度前期の実際のデータをあらわしています。評価尺度が異なる1項目(授業外の学修時間)を除いた7項目それぞれの平均値はレンジ25.42~28.12でした。-50~50のスケール上でのこの値でしたから、全項目において肯定的な方向からみて四分一の範囲内にあったことがわかります。全授業の平均的な水準という観点で総括すれば、同学期の授業実施は学生にとって概ね良好であったとみることができます。

(2)海陸断面メタファグラフ

 このグラフは海陸の断面図をメタファにして回答結果平均値一覧表に示した当該授業の設問毎の回答平均値と全授業の回答平均値を表現したインフォグラフです。縦軸が回答平均値、横軸が設問です。
 水色で海に見立てた部分は全学の授業の回答平均値をあらわしています。まずこの海面の位置の様子をみることで、全学の授業に対する全体的なアンケート結果の状況を直感的に確認できます。
 他方、橙色で陸地に見立てた部分がこの授業(説明のために架空のデータで作図されています)に対する平均値です。海陸に見立てたことによって、海面上に陸地が現れ水色部分が地下水のごとくになっているか、あるいは海面下にあって海底や湖水のごとくになっているか、またその高さや深さで全学的な水準と比較した当該授業への回答結果のほどを一瞥で読み取れます。
 むろん、設問をつうじてすべてが陸地に表現され、水色の部分がより深く地下水化しているほど好ましい状態です。反対に、湖水が多かったり、島が形成されていたり、陸地がなく全体に水没している状態、またその底がより深いほど好ましくなく改善余地が明白になっています。回答平均が尺度上の負の領域に入ると海底がマントルをえぐる状態になり、橙の着色は次第に赤みを増します。

(3)パフォーマンス・ストリング・チャート

 このチャートは縦軸に当該授業の-50〜50の回答スケール上の反応平均値、横軸にその値の調査対象全授業(集中開講・不定期開講授業以外の全授業)のなかでの当該授業の相対的な位置づけを100〜0(100が最高値)でとり、自由尺度のリニア・ルーブリックで得られた各設問の結果を二次元平面上で結んで得られるストリングによって表現しています。
 ストリングの位置づけが右上端に近づくほど高評価、左下端がその反対になります。また、ストリングの形状が長くなるほど、設問間の回答差異が大きいことになります。
 海陸断面メタファグラフからも読み取れますが、回答スケールへの直接の反応値が正の値で、絶対的には十分大きくても、学内全授業への評価水準が比較的高いため、全体の中での相対的な値を確認してみることが、たとえば学生の授業に対する満足度といった観点からは必要になります。その場合、このストリング・チャートでの確認が役に立ちます。

(4)授業外の学修時間メーター

 このチャートは「この授業について授業外に学修した時間数は授業1回あたりおおよそ()時間()分」という問いに対する記述式回答の結果の平均値をメーターで示しています。青い針は当該授業の授業外での学修時間数の履修生平均値、オレンジの針は同時間数の1科目あたりの全学平均値をあらわしています。
 メーターのレッドゾーンは標準的な1コマ2(アカデミック)時間の授業科目でみた場合の単位実質化を超える授業外(実)学修時間の領域(実験・実習科目は当てはまらない)、すなわち授業外での学修時間としては過負荷となるゾーンをあらわしています。単位制度の実質化の観点からすると、レッドゾーンに入らない範囲で青い針がより大きな値を指している状態が望ましいことになります。

(5)自由記述一覧

 学士課程のアンケートでは「授業について教員に伝えたいことがあれば自由に記述してください」という設問に対する当該授業への全回答を記述のまま列挙しフィードバックしています。大学院博士課程前期の授業アンケートでは「履修理由の選択肢が「その他」の場合の履修理由」「授業への取り組み意欲の回答についての理由」「授業に対する理解の程度についての理由」「授業目標の達成度を問う設問で達成されたとした場合、授業からどのような成果が得られたか。達成されなかったとした場合はその事柄や理由」「授業への意見や提案」の5設問に対する当該授業についての全回答になります。これらは「教員には記述者情報は【求めがあっても】知らせず記述内容だけが知らされます」という但し書きのもとに回答を得ており、そのとおりに運用されています。



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