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IR教学評価

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お茶の水女子大学のIR教学評価: 学修行動比較調査2017 5つのファクト



 調査結果の「希望」のセクションでは、本学の学生が学修に関連するさまざまな希望のうち「幅広い知識、教養を身につけ視野を広げる」ことと「専門分野の内容を十分に学ぶ」ことに最も強い希望をもっていることがわかる。この2項は大学の違いを問わず、総じて現代の大学生が最も強くもっている希望でもある。そうのうえで、本学の学生は学年を問わず比較大学のなかで「幅広い知識、教養」については上位四分位を超え、「専門分野」については最大値て強い希望を示している。
 一方で本学は専門領域の履修については複数プログラム選択履修制度をとっており、高学年次には学生の希望に応じて所属専攻の学修を深める主プログラム、他専攻の学修を進める副専攻型の副プログラム、あるいは学際型の学修を進める学際プログラム、さらに希望によって第三のプログラムとしてこれらを重ねることもできる制度をとっている。結果として学部別に複数プログラムの選択履修がどのようになっているか、2017年度の状況を示したのが上の円グラフである。
 文教育学部では主プログラムと副プログラムの選択がおよそ5対4、その他1。理学部と生活科学部では9割が主プログラムの選択となっている。この結果は一見、複数のプログラム選択という仕組みが2学部では十分機能していないことを示しているかのようである。しかし、そもそも本学学生の学修に対する最も強い希望が「専門分野の内容を十分に学ぶ」ことにあり、それが他大比較においても3年次で顕著であること、それでいてなお「幅広い知識、教養を身につけ視野を広げる」ことにも同様の希望を強く抱いていることから、少なくともその希望を在学中に果たせるだけの制度保証をしておくことが本学における教育の質保証にとって不可欠という判断につながってくる。事実、この制度によって文教育学部ではそうした希望が充たされた結果になっていると読み取ることができる。


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